副変速機付きCVT
2009年 09月 20日
従来型車の4速ATに代わり、副変速機付きCVTを量産車として世界初採用したそうです。
http://www.suzuki.co.jp/car/palette_sw/performance_eco/index.html
スチールベルト式CVTの出力軸側に遊星歯車方式の副変速機を構える事で、変速比を拡大しつつ、トランス
ミッションの小型化と軽量化を同時に実現したとの事。
http://response.jp/issue/2009/0722/article127566_1.html
確かに、CVTは無段階で変速が出来るという大きな特長を持っている反面、変速比が大きく取れないという
制約があり、この課題に対しカーメーカーやトランスミッションメーカーが知恵を絞って改善策を考えてきた
という背景があります。
トロイダルCVTに副変速機構を構えたものも考案されていますし、スチールベルト式CVTでは既にダイハツが
入力軸側にリダクションギアを構えて、CVTの回転速度を抑える事で低燃費と小型軽量化を図るといった事
も行われています。 今回の副変速機構付きCVTはダイハツのものとは似て非なるアプローチで、CVT側で
確保しきれない変速比を副変速機で補間するという考え方なので、トロイダルCVT+副変速機の考え方に
基づいているとも言えますね。 7速AT以上のワイドな変速比を実現出来るというのだから、立派です。
マニュアルモード付きCVTでこれを使えば、より変速感もMT車の感覚に近づくんじゃないかな~。
あと,確かに副変速機を構える事で変速比は拡大できますが、変速ショックをどのように抑えているのかが
興味深いですね。 CVTの長所は変速ショックのない事なので、そこがスポイルされてしまっては元も子も
ないですからね。 あとはまぁ、副変速機の変速タイミングもどの様に制御しているのかも同様です。
今回の副変速機付きCVTを開発したのは日産とジヤトコなんですが、スズキのクルマに初採用されるという
のも不思議な感じですね。 まぁ、それだけ環境技術は各社で共有し、良くしていこうという姿勢の現れ
なのかなぁと想像しています。